幸福の先への後語り

えっちなゲームが好きなおたくの戯言

『LOST JUDGMENT 裁かれざる記憶』の感想とか

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久々にどっぷりと浸かることができたゲームなので、紹介&感想でも書いていこうかと思います。本作は『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編であり、前作と同様に弁護士兼探偵の主人公『八神 隆之』が依頼を通じて大きな事件に巻き込まれていく。

 

続編なので前作プレイは必須。加えて前作で起きた出来事も強く物語に反映されているため、内容を忘れている場合なんかは軽く見返しておくとより楽しめるかなと。前作ではああだったキャラクターが、今作では意外な立ち位置にいたりと、サプライズも満載であり、ニヤケけてしまう場面も多々ありました。

 

今作は大きなテーマとして『いじめ』の問題を扱っており、前作以上に正義とは何か、法とはどういった存在なのかについて言及されています。まあ序盤から理不尽極まりない光景が映し出されており、あまりにも現実味があり過ぎて思わず目を背けたくなる場面もあります。しかしそこで目を背けず立ち向かっていくのが八神 隆之という男。今回もまたかっこいい姿を見せてくれました。

 

序盤の学園内のいじめを解決するパートの時点でもう面白くて、彼らの選んだ対処方法も含めてすごく良かったです。いじめというものは教師と生徒間で解決するような問題でもないので、ああいったように第三者の存在を絡めて解決していくシナリオの方が好きですね。学校関係者が無能なところもよく書けていると思います。無能というか、関係者だからこそ解決できない部分もあるのですが。

 

そしてエンジンがかかり始めたが如く、いじめ問題と事件とが絡み合っていくわけですが…相変わらず没入感が凄まじかったですね。これからまたドはまりしてしまうんだろうなぁという予感がしたと思ったら、いつの間にか数時間の時が経っていたりして。8章なんか前作の4章ほどのインパクトはありませんでしたが、中々来るものがありました。あんなの声を漏らさないはずもありません。

 

8章のあの出来事はかなり重要で、あれを経てようやく八神 隆之が主人公の物語が始まったのかなと思います。そこまでも充分面白かったのですが、やはり前作のように主人公及び仲間達が各々、因縁に縛られて動いてるわけではない。言ってしまえば依頼で動いているだけだったので、どこか物足りなさを感じていました。

 

けれど、8章からはきちんと八神の中の因縁と結びついてくれて、彼の台詞にも意志力が宿りました。というかそちらに意識が向きすぎるあまり、他方から「くどい」なんて言われましたが(笑)。少しやり過ぎ感もありますが、彼の過去を知っていると納得もできるんですよね。そういった意味でも前作の内容はきちんと記憶しておく方が良いかと。

 

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また、本作にはキーパーソンとして、『桑名 仁』という男がいました。その立ち位置、扱いを見るに第二の主人公と言っても良いでしょう。終盤は彼の正義と八神の正義とのぶつかり合いが大きな見所となっていき、印象深い台詞が次々と出てきます。なので、そこに熱さを感じることができればもっと本作を楽しめていたと思いますが、桑名というキャラクターがあまり肌に合わなかったので…。

 

彼の過去、性格、発言…不満点を挙げれば止まらなくなりますが、最も気にくわなかったのは彼の正義の在り方でしょう。彼が正義を語る場面では決まって八神と同じ表情で画面を見つめていました。

 

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あとは相馬なんかも悪役としては中々狂気染みてて良かったと思うのですが、前作と比較すると小物感が否めず、その卑怯な戦い方も含めて最後まで強敵には感じませんでした。やっぱり小細工なし躊躇なしで息をするように殺しを続けてくれる『彼』でないと。

 

 

といった感じでメインシナリオについては多少の不満もありましたが、その辺の作品では見られない良質な物語が描かれていました。

 

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平和で賑やかなエンディング映像もすごく良かったです。

 

しかしながらこの作品はこれで終わりません。メインシナリオに加えてユースドラマ、サイドケースの二つのサブシナリオも用意されているのです。しかもユースドラマなんかはおまけレベルのものではなく、それぞれの依頼に向き合い、身体を張って解決してくれる。その力の入れようはもう一つのメインシナリオと言っても過言ではありません。

 

ユースシナリオの中でもボクシング編は特に好きで、シンプルながらも楽しいスパーリングをいつまでもやっていたかったですね。正直な話、通常の戦闘よりも好きでした。依頼など忘れてガチになっている八神がとても面白い。難易度が異常に高いだけのロボット部はあれを見習ってほしい。

 

サブシナリオも一つ、二つではない量あるので、改めて凄まじいボリュームのゲームだったなと。楽しい時間を過ごすことができました。続編が出るかどうかはわかりませんが、出るのであれば必ず購入すると思います。