幸福の先への後語り

えっちなゲームが好きなおたくの戯言

ざくざくアクターズver1.80の話とか

その日が来ることをどれほど待ち望んだか、あの超名作RPG「ざくざくアクターズ」が2022年9月19日ver1.80へとアップデートされた。今年中にできたらいいなくらいの気持ちで待っていたので、突然の発表と公開に驚きを隠せなかった。

急いでダウンロードリンクへと向かうと、私のように公開の瞬間を待ち望んでいた仲間達で溢れかえっていた。回線が非常に重かったのである。幸い、私の場合は30分ほどでダウンロードできたが、環境や時間帯によっては数時間かかるユーザーもいたようで...みんなのざくアク愛がプレイ前ですらよく伝わってきた。

 

さて、今回のアップデートは水着イベント4話...ではなく、3話の中に新しいダンジョン、物語を組み込んだEXダンジョン追加である。3話に追加したかたちということで、最初はあんまりボリュームがないんじゃないかとか、3話のインパクトに負けてしまうのではないかとか、ちょっとした不安もよぎったが、心配は無用だった。

懐かしい面々との再会だけでなく、新たな物語も用意されている。それだけで嬉しかったが、中身もこれまでの内容に勝るとも劣らない出来で、本当に作者さんには感謝の念を覚えるばかりだった。戦闘バランスに関しても流石の一言で、今回もまたギリギリの戦いを何度も味あわせてくれた。

もうとにかく褒めちぎりたい所だらけなので、ここからはポイントを絞って感想を述べていく。

 

ダンジョンが凄い!

本作には温泉から始まって、南の島、スイカ村、海中と4つのダンジョンが存在する。それぞれのダンジョンに4パターンほど地形があって、階段を下ることで下層を目指していく形式である。非常にらんだむダンジョンを思い出す作りだ。魔王タワーにも酷似している。

一つの世界のイベントが終わったら、また次の世界へ....そうやって続いていくわけなので毎回、新鮮な気分を味わえるし、まあ楽しくて楽しくて止め時がわからなくなる。おまけにダンジョンを跨ぐことに新しい仲間も増えていくので...もう頬が緩みっぱなしになるのだ。思い返せば本編や次元の塔もそんな感じだった...。

 

また、戦闘だけでなく道中のイベントが豊富な点も嬉しく、中には少し感情を揺さぶれてしまうほどに心温まるドラマがあったりする。本当にキャラクターに寄り添った話を書くのが上手い。

みんなが協力し、わいわいやったり、しんみりしたり。本当にざくアクの良さが詰まった良質なイベントばかりだった。これはらんダンや魔王タワーのダンジョンにはない良さだと私は思う。

 

新しい仲間が凄い!

今まで一緒に戦い抜いてきた仲間達とまた新たな戦場に赴くことができる。その喜びだけで今回もやっていけそうだったのだが、今回はなんと新たに仲間に追加された!サポーターを含めるとその数はなんと10人。ダンジョン外でも自由に編成できるのはリリィとスライミーズ二人だけだが、それでもサポーターたちにはしっかりと会話が用意されているし、物語にも密接に絡んでくる。

おまけにどの子も個性的で凄く可愛いので...また好きなキャラクターが増えてしまう。中でも特に印象深かったのはスライミーズメガちゃんの二人。

 

スライミーズはほんとまさかのまさかで、いきなり仲間になった時は少し困惑した。何せ私は彼女達の大ファンなのだから...。中ボスにしておくには惜しい存在だとは常々思っていたので、素直に嬉しかった。しかも本編の時よりも更に愛くるしい立ち絵になっている。仲間に加入したその瞬間から彼女達を全力で育て始めた。

リリィはシリアスな場面で登場することが多いのに対して、彼女達の出番は大体、茶番か可愛い反応を見せる時。ミルフィーとの一件なんかは凄く良いキャラしていて、またあのやりとりを見たいと思ったほど。セーブデータを分けておけばよかったと少し後悔した。

 

続いてはメガちゃんについて。もうこの子は本当にズルいとしか言いようがない。らんだむダンジョンをやったことがある者ならば"メガちゃん"呼びは自然と出てしまうだろうし、わりと序盤で「もしかして今回の黒幕あいつなんじゃね」と気が付くかなと。モグラ兄貴の「黒い羽」発言で確信して、そこから先はもうドキドキしながら読み進めていた。

今作だけみるとメガちゃんは元気な女の子という印象を受けるが、彼女の過去に何があったのか、昔の彼女はどうだったかを知っていると、そうやって元気にやっている姿を見るだけで涙が出てくる。お弁当の話とかを思い出すともう...。

あとは密かに望んでいたマオちゃんとの会話があるのも凄く嬉しかったなぁと。恐らく、全てのらんダンファンが歓喜した光景だろう。二人の会話から彼女達の名前が出るだけで心が躍った。

個人的にアオボシの名前を入れてくれたのが凄く嬉しい。

 

バトルバランスが凄い!

バトルシステムは今までと同じだが、敵の強さ加減も同じ。「ここで回復ではなく攻撃に転じれば押し切れる」といったギリギリの戦いを堪能させてくれる。今回のアップデートにあたってレベルを適正レベルまで落としてきたのだが、正解だった。

詰まったのは途中のモグラ兄貴くらいで、ラスボス戦なんかは本当に白熱だった。次くらいで倒れないと負けてしまう...そんな緊張感のあるバトルができた。ちなみになぜモグラ兄貴で詰まったかというと...大地属性持ちを全く育てていなかったからだ。本当にリリィちゃんには感謝している。せっかく仲間になったのに村八分にしてごめんなさい。

また、本編クリア後の敵が軒並み強いのは嬉しかったなぁと。特に後に後述する裏ボス(最新版)とお師匠様は、こちらのレベルがカンストしていても決して気を抜けない強敵だった。お師匠様に関しては今やっても勝率は50%くらいなのではないだろうか...。

 

裏シナリオが凄い!

表シナリオではヒナヒナのお話に心打たれたし、夏時計のお話も思う所はあったものの、あの工房一筋だったカナヅチ妖精が母親になるというのはやはり来るものがあった。ただ、やはり3話のぞくっとするような感覚はなかったので、表シナリオを読んだ時点では多少の物足りなさもあった。しかし、裏シナリオが始まると評価がガラッと変わった。再び味わえたのだ、あの感覚を。

アマビエ所長との通信が始まると雰囲気が一気に変わって、霊子力ネットワークなんていかにもやばそうなエリアに飛ばされる。そして、そこで衝撃を受けることになるわけだ。ヘラちゃんが何気なく言った「何でこの島の人たちは絵になっちゃったの?」という台詞が頭から離れなかった自分はもう驚きで、うわぁ!やってきたなぁ...と。リュウビトの事実を知った時と同じくらい興奮してしまった。

 

そして、純粋無垢に見える、いや純粋無垢だからこそ彼女が最後の敵だと気付いてしまう。戦う前の作者さんからのコメントも心が熱くなるようなもので、これが本当に最後の戦いなのだということがひしひしと伝わってきた。武器に合わせて立ち絵が用意されている点が凄すぎる。十二の武器が、らんダンの最上位のレア武器な点にもこだわりが感じられる。

 

終わりに

ちょっと振り返るだけで楽しくなってしまうし、今もなお楽しんでプレイしている。作者さんもおっしゃっていた通り、今回でざくざくアクターズは完結となる。これを寂しいと感じる自分もいれば、喜ばしいと思う自分もいる。けれども、一番に湧き上がってくるのはただひたすらの感謝の気持ち。

 

素敵な時間をありがとう。