幸福の先への後語り

えっちなゲームが好きなおたくの戯言

【2023】上半期えっちげーむランキング

2023年が始まり、早半年が過ぎました。毎年思うことですが、もう半年しか残されていないのだと思うと不安に駆られます。夏のうちにやる、年内にやると誓った作品たちをちゃんとプレイしてあげられるか。とってもとっても心配です。

さて、今回も例年通り上半期に発売したエロゲ(非18禁含む)の中で個人的に好きだったものについて、ランキング形式で発表していきます。また、例によって最終的な年間ランキングについても年末に記事にする予定です。

まず、母数について。私が2023年上半期に発売された作品の中でプレイした作品は77本でした。去年とは1本違いということで、まあいつもどおりくらいはプレイできたのではないかなと。

上半期全体の所感としては、面白い作品ばかりが発売されていたわけではなく、期待を裏切る作品もちらほら見られたが、個で抜けている作品があったので、そこは良かったかなと。他のレベルが低いわけではないですが、本当に久々にぶっちぎりな作品が出たなという感想を持ちました。

それでは、ランキングの方へどうぞ。

 

10位 星影の館殺人事件(非18禁) ブランド名:法螺会 

1935年の洋館を舞台に織り成す、レトロな雰囲気の怪異ホラーミステリーアドベンチャー

見てわかる通り、かなり古めのUIとなっていおり、「探す」「移動」「話す」等のコマンドを使って読み進めていくタイプの懐かしい作品です。ただ、プレイしてみるとわかるのですが、思った以上にサクサク進んでいくのでストレスは全然なくて、気付いたら十時間くらい経っています。

雰囲気だけで終わらず、しっかりとミステリーホラーものらしい面白さが備わっている点が本作の最大の魅力で、終盤は声を出して驚いてしまう場面なんかも。作品自体は無料でプレイできるので、雰囲気に惹かれた方、ミステリーが好きな方には是非プレイしていただきたい一作です。

 

 

9位 ghostpia シーズンワン(非18禁) ブランド名:超水道

幽霊の理想郷で暮らす少女達を軸に描かれる、時に温かく、時に冷たいお話。

絵本のような温かみのあるヴィジュアルと、グリッチとノイズに彩られたノスタルジックな表現が特徴の作品で、公式を言うようにまさに映画のような作りになっています。アニメーションにも力が入っていました。

そのユニークすぎる作りに加えて、物語自体もちゃんと面白く、登場人物達の事を知れば知るほどに好きになっていきます。不死身故のちょっぴり危ないジョークがバンバン飛び交うのも本作の隠れた魅力かと思います。現在、シーズンツー作成中とのことなので、そちらもかなり楽しみです。

 

 

8位 INNOCENT RULES ブランド名:リーフジオメトリ

異世界で目覚めた青年が、様々な種族の女の子を仲間にしながら、世界の謎に迫っていくRPG

SEQUELシリーズで有名なリーフジオメトリさんの最新作ですね。同人RPGなので少しマイナーよりかもしれませんが、間違いなく面白い作品でした。

世界観は中々ダークで、簡単に命が消費される種族や、家族を化物に変えられてしまった者、それからとんでもない裏切りをされた者などが存在します。控えめに言って明るい世界観を持つ作品ではありません。しかし暗いまま話が進行していくのではなく、そのどれもが最終的に希望に照らされることとなるのが本作の魅力なのです。

SEQUELシリーズは当然ながら過去作プレイ必須ですが、本作はそんなことはないので新規にここから始めるのもありなのかなと。ただ、アサイラムをやっておくと一層楽しめます。

 

 

7位 カルタグラ ~ツキ狂イノ病~ 《REBIRTH FHD SIZE EDITION》
ブランド名:Innocent Grey

戦後間もない上野の町を舞台に繰り広げられる妄執と狂気に至る愛の物語。

2005年に発売されたカルタグラのリメイク作品ですね。肝心なのはただのリメイクではなく、新規シナリオが追加されている点です。内容は影の主役とも呼べる彼女について掘り下げたものとなっております。OP映像が本当に綺麗です。

無印をやった頃から彼女の事が大好きだったのもあって、嬉しさと不安が入り混じりながらのプレイになりましたが、新しく用意された彼女の結末(複数)は色々な意味で心を抉ってきました。彼女を想う故に「海の光」が良かった...と言いたいところですが、私は「海の影」が好きでした。

 

 

6位 恋にはあまえが必要です ブランド名:HOOKSOFT

HOOKSOFTの最新作であり、今作は過去作「どっちのiが好きですか?」のように個別ルートから更に二つのルートへと分岐するというのが売りになっている作品。どのヒロインもビジュアルが良かったので期待はしていましたが...期待以上でした。

付き合うまでの過程が丁寧なのは勿論、付き合った後も二人の関係をより尊いものと感じられるような素敵なお話が用意されていたのが嬉しかったですね。また、良かったのが掘り下げる必要がある部分と、掘り下げる必要がない部分の判断がしっかりしているところで、流石は古参ブランドだなと感心しました。

ヒロインは何といっても桜雅ちゃんが可愛かったです。成長しなくてもいいから、変わらず傍にい続けてほしい、そんな事を思ってしまうくらいには彼女にぞっこんでした。というか他ルートの彼女を見たら見捨てるなんてできません。

 

 

5位 ハッピーライヴ ショウアップ アンコール!! ブランド名:FAVORITE

本編ヒロインのアフタ―ストーリーと本編で不遇だったミヤビの新規エピソードで構成されているファンディスク的な位置付けの作品。

自分の中で本編に対する評価があまり高くなかったのもあって、正直あまりに期待はしていませんでした。しかしながら、本作の内容については非常に自分好みだったと心の底から言えます。それもハッピーライヴショウアップという作品そのものを見る目が変わってしまうくらいに。

ミヤビのエピソードの出来がまず良く、そこだけでも満足と言えるほどでしたが、エピローグが本当に良かったですね。本編で感じた引っ掛かりが綺麗に取れていくような、気持ちの良い感覚でした。境界線をしっかり引いて幕を下ろしてくれるのがたまりません。

 

 

4位 GAMMA DIMENSION ~ALPHA&BETA FAN DISK~ ブランド名:Liar-soft

ALPHA-NIGHTHAWKとBETA-SIXDOUZEのファンディスクであり、歴史と共に歩む長寿種のネオフェネック「ナユタ」と、知性を獲得したAI「イライザ」を軸に語られるシリーズ新しいエピソードが収録されています。

BETA-SIXDOUZEで感じた紡がれることの美しさは今作でも健在であり、BETA-SIXDOUZEが刺さった自分にはやはりどうしても刺さってしまいますね...。また、ナユタはALPHA-NIGHTHAWKで最も思い入れのあるキャラクターだったので、本当にこの画像の通り制作陣には「ありがとう」と言いたくなりました。

 

 

3位 アマカノ2+ ブランド名:あざらしそふと

アマカノ2の続編であり、前作で恋人関係になった三人のアフターストーリー+新規ヒロインの4つのルートが用意されています。アフターと言ってもいちゃいちゃして一時間程度で終わるような内容ではなくて、しっかりボリュームもあるのが嬉しいですね。

新規ヒロインとして登場する咲來もまあ魅力的な女の子で、自分好みのヒロインだったことは間違いないのですが、それでも言及するヒロインを一人に絞るのであれば、それはやはり結灯ちゃんになってしまいます。

スキンシップの激しい咲来への嫉妬から始まり、部屋でエロ本を見つけてとんでもなく不機嫌になったり、言動一つで笑顔から軽蔑に切り替わる。それでこそ私の愛した女だと、つい嬉しくなってしまうくらい激重で愛らしい姿を見せてくれました。

そして、また更に壁を超えて、本当に意味で知り合った二人の結婚式は美しい以外の言葉が出てこなかったですね。本作をプレイしていた時間の中でも一際、心が揺れ動いた場面でもあります。自分を認めさせてくれて、自分を受け入れてくれた。だからこそのあの涙と笑顔でしょう。本当に素晴らしい物語を見せてくれました。

 

 

2位 魔女の処刑日 ~最愛なる夜明けへ~ 後編 ブランド名:禁飼育

「魔女の処刑日 ~上弦の月は私を見下し~ 前編」から10年越しに発売された続編であり、禁飼育さんの同人ゲーム最終作でもあります。

相変わらず容赦なく幸せな空間を切り裂いてきますが、本作は間違いなく「やねこを救う物語」でした。前編の時から彼女と関わりの深かった人物達、彼女を通してさらに輝いていく。作り手の熱と愛が込められた作品に仕上がっていました。

また、過去作「異端審問官の愛寂」が好きなユーザーには嬉しいエピソードも用意されていました。クルイヌというキャラクターを一層好きになります。本作をプレイするのであれば、前編は勿論、異端審問官の愛寂や鬼ノ仮面あたりもやっておくといいかと。

 

 

1位 サクラノ刻 -櫻の森の下を歩む- ブランド名:枕

約七年を経て完成した続編は紛れもなくサクラノ詩の続編であり、今後その名を残し続けるであろう傑作でした。正直、上半期の中では頭一つどころではなく抜けていて、これまで自分がプレイしてきた作品全ての中でランキングを作成したとしてもトップ10には食い込んでしまう作品でした。延期に延期を重ねましたが、こんな作品を目の前に提示されたら押し黙るしかありません。

一つの物語からではなく、いくつもの物語がそれぞれの色を持ち、輝き続けてくれた。だからこそ、ここまで強く惹きつけられ、胸を打つ作品になったのでしょう。数多の登場人物たちが私にたくさんの幸福を与えてくれました。

そして、最後に光を当てた物語もまさに大正解でした。私が読みたかったもの、知りたかったことが詰まっていて、本当に読み進める手が震えました。

サクラノ詩から渡されたバトンを綺麗に受け取り、圧巻の走りで駆け抜けてくれた。文句なしの一位です。

 

 

 

<終わりに>

振り返ってみるとやはりサクラノ刻が圧倒的でした。下半期に期待している作品もいくつかありますが、恐らくこの順位は塗り変わらないと思います。それくらいの作品です。ちなみに下半期最も期待している作品はWaffleさんの「妹と彼女 それぞれの選択」になります。

また、八月にはコミックマーケットもあります。大好きなサークルさんが新作を出してくれたりするので、そちらもやはり楽しみですね。ここからあと半年、いくつ心を揺さぶる作品に出逢えるのか考えるだけで頬が緩んでしまいます。

 

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。